決算レビュー(日本基準)
2023年11月9日現在
1.2023年12月期 第3四半期決算に関する定性的情報
第1四半期連結会計期間より、会計方針の変更を行っており、前第3四半期連結累計期間及び前連結会計年度との比較分析にあたっては、遡及適用後の数値を用いております。
また、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの変更を行っており、前第3四半期連結累計期間との比較分析
にあたっては、一部の販売数量及び平均価格につき集計方法の見直しが反映された後の数値を用いております。
(1)経営成績に関する説明
当第3四半期連結累計期間は、原油の販売価格の下落により、売上高は前年同期比969億円、5.7%減の1兆
6,018億円となりました。このうち、原油売上高は前年同期比1,509億円、11.4%減の1兆1,674億円、天然ガス売
上高は前年同期比541億円、14.8%増の4,192億円です。当第3四半期連結累計期間の販売数量は、原油が前年同期比1,807千バレル、1.8%増の104,728千バレルとなり、天然ガスは前年同期比40,423百万立方フィート、12.5%増
の362,722百万立方フィートとなりました。このうち、海外天然ガスは、前年同期比39,918百万立方フィート、
15.9%増の290,811百万立方フィート、国内天然ガスは、前年同期比14百万立方メートル、0.7%増の1,920百万立方メートル、立方フィート換算では71,654百万立方フィートとなっております。販売価格は、海外原油売上の平均価格が1バレル当たり80.67米ドルとなり、前年同期比19.16米ドル、19.2%下落、海外天然ガス売上の平均価格は
千立方フィート当たり5.76米ドルとなり、前年同期比0.99米ドル、14.7%下落、また、国内天然ガスの平均価格は
立方メートル当たり93円96銭となり、前年同期比18円81銭、25.0%上昇しております。売上高の平均為替レートは
1米ドル138円12銭となり、前年同期比9円79銭、7.6%の円安となりました。
売上高の減少額969億円を要因別に分析しますと、販売数量の増加により630億円の増収、平均単価の下落により2,625億円の減収、売上の平均為替レートが円安となったことにより1,027億円の増収、その他の売上高が1億円の減収となりました。
一方、売上原価は前年同期比268億円、3.9%減の6,545億円、探鉱費は前年同期比8億円、3.5%増の239億円、
販売費及び一般管理費は前年同期比56億円、7.2%増の839億円となりました。以上の結果、営業利益は前年同期比
765億円、8.4%減の8,393億円となりました。
営業外収益は前年同期比32億円、1.4%減の2,217億円、営業外費用は金融資産の条件変更等から生じる損失の剥落等により、前年同期比476億円、42.1%減の654億円となりました。以上の結果、経常利益は前年同期比321億円、3.1%減の9,956億円となりました。
特別損失は、豪州での環境規制強化等を含む外部環境の変化等に伴い一部プロジェクトで減損損失を計上したことにより756億円となりました。法人税等は前年同期比1,063億円、14.1%減の6,453億円、非支配株主に帰属する四半期純損失は58億円です。以上の結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比137億円、5.1%増の2,803億円となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、セグメント利益及び報告セグメントを変更しており、前第3四半期連結累 計期間との比較分析にあたっては、変更後のセグメント利益及び報告セグメントに基づく数値を用いております。
① 国内石油・天然ガス事業(国内O&G)
ガス価の上昇により、売上高は前年同期比346億円、22.3%増の1,895億円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比177億円、109.0%増の340億円となりました。
② 海外石油・天然ガス事業(海外O&G)- イクシスプロジェクト
販売数量の増加により、売上高は前年同期比203億円、8.0%増の2,736億円となりましたが、金融資産の条件変更等から生じる損失の剥落等により、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比728億円、46.5%増の2,296億円となりました。
③ 海外石油・天然ガス事業(海外O&G)- その他のプロジェクト
油価の下落により、売上高は前年同期比1,580億円、12.4%減の1兆1,191億円となりましたが、減損損失の増加等により、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比754億円、72.2%減の289億円となりました。
(2)財政状態に関する説明
当第3四半期連結会計期間末における総資産は6兆9,713億円となり、前連結会計年度末の6兆2,598億円と比較して7,114億円の増加となりました。このうち、流動資産は9,668億円で、有価証券の増加等により前連結会計年度末と比較して2,374億円の増加となりました。固定資産は6兆45億円で、有形固定資産及び投資その他の資産の増加等により前連結会計年度末と比較して4,740億円の増加となりました。
一方、負債は2兆3,872億円となり、前連結会計年度末の2兆2,374億円と比較して1,497億円の増加となりました。このうち、流動負債は8,241億円で、前連結会計年度末比2,973億円の増加、固定負債は1兆5,631億円で、前連結会計年度末比1,475億円の減少となりました。
純資産は4兆5,840億円となり、前連結会計年度末比5,617億円の増加となりました。このうち、株主資本は3兆701億円で、前連結会計年度末比1,618億円の増加となりました。その他の包括利益累計額は1兆2,477億円で、前連結会計年度末比3,951億円の増加、非支配株主持分は2,661億円で、前連結会計年度末比46億円の増加となりました。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
2023年12月期通期連結業績予想については、原油価格・為替の前提条件を油価高・円安方向に見直したこと等を加味し、2023年8月9日公表の数値から下記のとおり修正を行いました。
通期連結業績予想(2023年1月1日~2023年12月31日)
(単位:百万円)
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する 当期純利益 |
|
前回発表予想(A) | 2,031,000 | 1,009,000 | 1,151,000 | 320,000 |
今回修正予想(B) | 2,155,000 | 1,107,000 | 1,291,000 | 340,000 |
増減額(B ー A) | 124,000 | 98,000 | 140,000 | 20,000 |
増減率(%) | 6.1 | 9.7 | 12.2 | 6.3 |
上記見通しは以下の前提により算出しております。
前回発表予想 | 今回修正予想 | |
原油価格 (ブレンド) |
上期平均(予想)79.9ドル/バレル 下期平均(予想)80.1ドル/バレル ・第3四半期平均(予想)80.0ドル/バレル ・第4四半期平均(予想)80.2ドル/バレル 通期平均(予想)80.0ドル/バレル |
上期平均(予想)79.9ドル/バレル 下期平均(予想)85.5ドル/バレル ・第3四半期平均(予想)85.9ドル/バレル ・第4四半期平均(予想)85.0ドル/バレル 通期平均(予想)82.7ドル/バレル |
為替 (対米ドル) |
上期平均(予想)135.0円/ドル 下期平均(予想)135.0円/ドル 通期平均(予想)135.0円/ドル |
上期平均(予想)135.0円/ドル 下期平均(予想)142.3円/ドル 通期平均(予想)138.6円/ドル |
なお、当社販売の原油価格は油種毎に価格が異なり、ブレントに比べ価格差があります。価格差は油の品質等により異なり、また、市況等により価格差も一定ではありません。