決算レビュー
2024年5月14日現在
当四半期決算に関する定性的情報
(1)経営成績に関する説明
当社の当第1四半期連結累計期間の連結業績につきましては、期中平均レートが円安に推移したことにより、売上収益は前年同期比187億円、3.3%増の5,968億円となりました。このうち、原油売上収益は前年同期比508億円、 12.7%増の4,501億円、天然ガス売上収益は前年同期比325億円、18.7%減の1,411億円です。当第1四半期連結累 計期間の販売数量は、原油が前年同期比661千バレル、1.8%増の37,338千バレルとなり、天然ガスは前年同期比 2,735百万立方フィート、2.1%増の130,976百万立方フィートとなりました。このうち、海外天然ガスは、前年同期比1,847百万立方フィート、1.8%増の103,979百万立方フィート、国内天然ガスは、前年同期比24百万立方メー トル、3.4%増の721百万立方メートル、立方フィート換算では26,898百万立方フィートとなりました。販売価格は、海外原油売上の平均価格が1バレル当たり81.12米ドルとなり、前年同期比1.08米ドル、1.3%下落、海外天然ガス売上の平均価格は千立方フィート当たり5.36米ドルとなり、前年同期比1.37米ドル、20.4%下落、また、国内天然ガスの平均価格は立方メートル当たり77円07銭となり、前年同期比33円60銭、30.4%下落しております。売上収益の平均為替レートは1米ドル148円61銭となり、前年同期比16円13銭、12.2%の円安となりました。
売上収益の増加額187億円を要因別に分析しますと、販売数量の増加により121億円の増収、平均単価の下落により522億円の減収、売上の平均為替レートが円安となったことにより584億円の増収、その他の売上収益が4億円の増収となりました。
一方、売上原価は前年同期比105億円、4.6%増の2,385億円、探鉱費は前年同期比27億円、143.0%増の47億円、 販売費及び一般管理費は前年同期比62億円、24.0%増の323億円、その他の営業収益は前年同期比9億円、8.1%増 の121億円、その他の営業費用は前年同期比41億円、52.1%減の37億円、持分法による投資損益は前年同期比10億 円、2.2%増の504億円となりました。以上の結果、営業利益は前年同期比53億円、1.4%増の3,801億円となりました。
金融収益は前年同期比124億円、57.2%増の341億円、金融費用は前年同期比220億円、114.5%増の413億円となりました。以上の結果、税引前四半期利益は前年同期比43億円、1.1%減の3,729億円となりました。
法人所得税費用は前年同期比258億円、11.6%増の2,493億円、非支配持分に帰属する四半期利益は前年同期比52 億円、74.8%減の17億円となりました。以上の結果、親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期比249億 円、17.0%減の1,218億円となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
① 国内石油・天然ガス事業(国内O&G)
ガス価の下落により、売上収益は前年同期比218億円、27.3%減の581億円となり、親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期比110億円、64.8%減の60億円となりました。
② 海外石油・天然ガス事業(海外O&G)- イクシスプロジェクト
円安及び原油販売数量の増加により、売上収益は前年同期比42億円、4.3%増の1,033億円となり、親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期比17億円、1.9%減の908億円となりました。
③ 海外石油・天然ガス事業(海外O&G)- その他のプロジェクト
円安及び原油販売数量の増加により、売上収益は前年同期比366億円、9.4%増の4,270億円となりましたが、
法人所得税費用の増加等により、親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期比27億円、9.7%減の255億円となりました。
(2)財政状態に関する説明
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は前連結会計年度末比5,617億円増の7兆3,012億円となりまし た。このうち、流動資産は営業債権及びその他の債権の増加等により、前連結会計年度末比1,089億円増の9,473億円、非流動資産は石油・ガス資産の増加等により、前連結会計年度末比4,528億円増の6兆3,538億円となりました。
一方、負債合計は前連結会計年度末比1,935億円増の2兆4,339億円となりました。このうち、流動負債は前連結会計年度末比1,437億円増の7,159億円、非流動負債は前連結会計年度末比498億円増の1兆7,180億円となりました。
資本合計は前連結会計年度末比3,682億円増の4兆8,672億円となりました。このうち、親会社の所有者に帰属する持分は前連結会計年度末比3,572億円増の4兆5,663億円、非支配持分は前連結会計年度末比109億円増の3,009億円となりました。
(3)キャッシュ・フローに関する説明
当社グループの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末の2,011億円に当第1四半期連結累計期間中に増加した資金177億円及び、換算差額83億円を加えた結果、当第1四半期連結会計期間末において2,273億円となりました。
当第1四半期連結累計期間における営業活動、投資活動及び財務活動によるキャッシュ・フローの状況及びそれらの要因は以下のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業債務及びその他の債務の増加や非資金項目である減価償却費及び償却費の増加があったものの、営業債権及びその他の債権の増加や法人所得税の支払額の増加等により、営業活動の結果得られた資金は前年同期比945億円減の1,402億円となりました。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資の取得による支出の減少や投資の売却及び償還による収入の増加等により、投資活動の結果使用した資金は前年同期比317億円減の1,234億円となりました。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
コマーシャル・ペーパーの純増減額が増加したことや長期借入金の返済による支出の減少等により、財務活動の結果得られた資金は10億円となりました(前年同期は1,025億円の支出)。
(4)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
2024年12月期の第2四半期連結累計期間及び通期の連結業績予想は、2024年12月期第1四半期においてイクシス プロジェクトをはじめとする主要プロジェクトの安定操業のもと、原油価格が上振れたこと、また、為替が円安方向に推移したことに加えて、第2四半期以降の原油価格及び為替の前提条件を見直したこと等を理由に修正を行いました。
1.第2四半期連結累計期間業績予想(2024年1月1日~2024年6月30日)
売上収益 | 営業利益 | 税引前 四半期利益 |
親会社の所有者に帰属する四半期利益 | |
---|---|---|---|---|
前回発表予想(A) | 1,043,000 | 544,000 | 559,000 | 155,000 |
今回修正予想(B) | 1,150,000 | 666,000 | 678,000 | 205,000 |
増減額(B-A) | 107,000 | 122,000 | 119,000 | 50,000 |
増減率(%) | 10.3 | 22.4 | 21.3 | 32.3 |
2.通期連結業績予想(2024年1月1日~2024年12月31日)
売上収益 | 営業利益 | 税引前 四半期利益 |
親会社の所有者に帰属する四半期利益 | |
---|---|---|---|---|
前回発表予想(A) | 1,931,000 | 1,010,000 | 1,043,000 | 330,000 |
今回修正予想(B) | 2,178,000 | 1,210,000 | 1,241,000 | 360,000 |
増減額(B-A) | 247,000 | 200,000 | 198,000 | 30,000 |
増減率(%) | 12.8 | 19.8 | 19.0 | 9.1 |
上記見通しは以下の前提により算出しております。
前回発表予想 | 今回修正予想 | |||
---|---|---|---|---|
原油価格 (ブレント) |
上期平均(予想) 下期平均(予想) 第3四半期平均(予想) 第4四半期平均(予想) 通期平均(予想) |
75.5ドル/バレル 70.5ドル/バレル 73.0ドル/バレル 68.0ドル/バレル 73.0ドル/バレル |
上期平均(予想) 下期平均(予想) 第3四半期平均(予想) 第4四半期平均(予想) 通期平均(予想) |
82.5ドル/バレル 77.5ドル/バレル 78.7ドル/バレル 76.2ドル/バレル 80.0ドル/バレル |
為替 (対米ドル) |
上期平均(予想) 下期平均(予想) 通期平均(予想) |
138.0円/ドル 138.0円/ドル 138.0円/ドル |
上期平均(予想) 下期平均(予想) 通期平均(予想) |
148.0円/ドル 142.0円/ドル 145.0円/ドル |
なお、当社販売の原油価格は油種毎に価格が異なり、ブレントに比べ価格差があります。価格差は油の品質等により異なり、また、市況等により価格差も一定ではありません。