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ADNOC がアラブ首長国連邦にて推進するクリーンアンモニア生産プロジェクト の GHG 排出量検証のための共同スタディの基本合意書締結について

株式会社INPEX

広報・IRユニット

(電話 03-5572-0233)

 

 株式会社INPEX(以下、当社)は、アブダビ国営石油会社(以下、ADNOC)、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(以下、JOGMEC)、三井物産株式会社(以下、三井物産)と共に、ADNOCがアラブ首長国連邦(以下、UAE)アブダビ首長国にて推進するクリーンアンモニア生産プロジェクトにおける温室効果ガス(以下、GHG)排出量検証のための共同スタディ(以下、本スタディ)に関する基本合意書を締結いたしましたので、お知らせいたします。本合意書の署名は、2023年G7気候・エネルギー・環境大臣会合に合わせて行われた4月16日の二国間大臣会談に際し、西村康稔経済産業大臣、スルタン・アル・ジャーベルUAE産業・先端技術大臣、JOGMEC髙原一郎理事長の立合いの下で行われました。

 

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署名式の様子

 

 本スタディは、ADNOCが推進するUAEの工業地帯で発生する副生水素を原料としたアンモニア生産事業においてGHG排出量や炭素強度(CI)(注1)の算定方法の検証を行うと共に、回収CO2のCO2EOR(注2)による地中貯留効果について、CO2削減手法や削減量の検証を行います。


(注1)炭素強度:Carbon Intensity、単位エネルギー量当たりに排出されるCO2量。
(注2)CO2EOR:石油増進回収法(EOR/Enhanced Oil Recovery)の一種。 CO2を地下に圧入し、CO2の地中貯留と原油回収率向上による経済効果の両立を狙った技術。

 当社は、本スタディを通じて、当社が参画するアブダビ陸上油田におけるCO2 EORについて、安全かつ長期的なCO2貯留のための条件やCO2貯留量を検証し、ADNOCが推進するクリーンアンモニア生産プロジェクトのクリーン化に寄与することを目指します。

 

 アンモニアは水素キャリア(輸送・貯蔵手段)として有望な候補であり、燃焼時にCO2を排出しないことから、世界的なカーボンニュートラル社会への移行を背景に将来のクリーンエネルギーとして発電燃料、輸送燃料としての利用が期待されています。

 当社は、2022年2月9日に発表した「長期戦略と中期経営計画 INPEX Vision@2022」において、ネットゼロ5分野の取り組みの一つとして「水素・アンモニア事業の展開」を掲げ、2030年頃までに3件以上の事業化を実現し、年間10万トン以上の水素・アンモニアの生産・供給を目指しております。

 

 今後も、半世紀にわたりパートナーであるADNOCや日本の政府・需要家と協力・連携しながら、コアエリアの一つであるアブダビと日本・世界を繋ぐ水素・アンモニアのサプライチェーンの構築を目指してまいります。また、エネルギー開発・安定供給の責任を果たしつつ、2050 年ネットゼロカーボン社会の実現に貢献すべく、エネルギー構造の変革に積極的に取り組んでまいります。


以上