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アラブ首長国連邦アブダビ首長国におけるグリーン水素およびCO2を用いたe-methane製造事業の事業化検討に向けた共同調査契約の締結について

Abu Dhabi Future Energy Company PJSC - Masdar

株式会社INPEX

 

 

 Abu Dhabi Future Energy Company PJSC - Masdar(以下、Masdar)および株式会社INPEX(以下、INPEX)は、グリーン水素※1およびCO2を用いたe-methane※2製造事業(以下、メタネーション(※3事業)の実現に向けた共同調査(以下、本共同調査)に関する契約締結を発表しましたので、お知らせいたします。

 

 本件は、2023年7月17日にアブダビで開催された「日・UAEビジネスフォーラム」において、日本の岸田内閣総理大臣とハメド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン アブダビ執行評議会委員の同席の下、発表されたものです。

 

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日・UAEビジネス・フォーラムの様子

 

 アラブ首長国連邦を代表する再生可能エネルギー企業であるMasdarと、日本最大級の総合エネルギー開発企業であるINPEXは、水素の製造からCO2の調達、e-methaneの製造・輸送に至るバリューチェーン全体の検討を実施します。また、本共同調査を通じて日本へのe-methane輸出を目指してアブダビでのメタネーション事業全体の経済性やCO2削減効果を事業化検討に取り組みます。

 

 e-methaneは、その社会実装に於いて既存の都市ガスインフラが活用可能、かつ需要家による特別な燃料転換措置が不要であるため、社会コストを抑えつつ電化が難しい分野での円滑なカーボンニュートラル化が可能であり、また発電用燃料、輸送燃料としての利用も期待されます。

 

 Masdarは、アラブ首長国連邦におけるクリーンエネルギー開発の旗振り役として、17年以上にわたり再生可能エネルギー事業を展開しています。世界各地で太陽光発電や風力発電プロジェクトに投資しているほか、2008年からグリーン水素の研究にも取り組んでいます。2030年までに年間100万トンのグリーン水素の生産を目標としながら、複数の戦略的パートナーとグローバル協定を締結し、目標達成に向けた事業化検討を推進しています。Masdarの再生可能エネルギーに係るポートフォリオは世界40カ国以上にわたり、投資額は300億米ドル以上となっています。また、保有する再生可能エネルギーの累計発電容量は200万kWを超えています。

 

 INPEXは、2022年2月に発表した「長期戦略と中期経営計画(INPEX Vision @2022)」において、ネットゼロ5分野の取り組みの一つとして「カーボンリサイクルの推進と新分野事業の開拓」を掲げ、メタネーションの社会実装を推進することとしており、本共同調査も含め、都市ガスのカーボンニュートラル化の早期社会実装に向けて、取り組んでまいります。今後もエネルギー開発・安定供給の責任を果たしつつ、2050年ネットゼロカーボン社会の実現に貢献すべく、エネルギー構造の変革に積極的に取り組んでまいります。

 

(※1再生可能エネルギーなどを利用し、製造過程においても二酸化炭素を排出せずに作られた水素

(※22022年11月に、一般社団法人 日本ガス協会より、国際認知度向上を目指して合成メタンの呼称を「e-methane」に統一していくことが発表されている

(※3水素と二酸化炭素から都市ガスの主成分であるメタンを合成する技術

 

 

■本件に関する問い合わせ

・Abu Dhabi Future Energy Company PJSC - Masdar

担当宛先:press@masdar.ae

・株式会社INPEX

担当:経営企画本部 広報IRユニット 広報グループ

TEL:03-5572-0750

以上