FAQよくわかるアブダビ陸上鉱区

権益とは?

権益とは、産油国が石油開発企業に対して付与する、石油・ガスを探鉱・開発・生産・販売する権利のことを指します。産油国と石油開発企業の間で結ぶ契約形態にもよりますが、所有している権益比率に応じて、開発・操業にかかる費用の負担や各種義務の履行が求められると同時に、多くの場合は権益比率分の原油・ガスの処分権を得ることが出来ます。産油国政府に対しては、生産した原油を一定割合提供する、あるいは原油・ガスの販売によって得た収入から、税金やロイヤルティーとして政府に納める、といったことが求められます。

“世界でも有数の規模”ってどのくらいの規模?

アブダビ陸上鉱区では2020年末までに生産能力を日量200万バレルへと引き上げるべく、開発作業中です。これは、2019年12月に日本が輸入した原油輸入量の一日分である322万バレル(出典:経産省統計)の約6割に匹敵する程の大きな生産量となります。

今後40年間も生産できるって本当?

2015年にINPEXが取得した権益の期限は40年。これまでの調査で、40年間生産するのに十分な埋蔵量が見つかっています。

なぜINPEXはその油田の権益を取得できたのか?

INPEXは、これまで40年以上にわたり、アブダビ海上鉱区(ADMA鉱区)において、アブダビ政府・ADNOCとともに石油の開発・生産事業を行ってきました。その実績と経験をベースに、アブダビ陸上鉱区のプラトー生産期間の延長・増産や、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と連携した研修提供・技術協力などを提案した結果、アブダビ政府・ADNOCから高い評価を得た結果と考えています。加えて、日本政府の積極的な資源外交により、アブダビと日本が強固な信頼関係を築いていることも大きな要因となったと考えています。

マーバン原油はどこから出荷されているの?

アブダビ陸上鉱区で生産された原油であるマーバン原油は、現在、ジュベルダンナとフジャイラという2つの港から日本をはじめアジアの需要家などに出荷されています。ジュベルダンナ港はペルシャ湾内に位置し他方、フジャイラ港はインド洋に面したホルムズ海峡の外側に位置しています。

マーバン原油の特徴は?

API39-40の軽質原油で、硫黄分が少なく、ガソリン得率が高い良質な原油のため、日本をはじめアジアの多くの需要家が好んで引き取っている中東原油の代表的な油種の一つです。2019年には、アブダビにおけるマーバン原油取引市場の新設計画が発表され、新設される取引市場を通じた取引により、同原油の価格安定性と価格透明性が高まるとともに、中長期的な同原油の価値向上にも資することが期待されます。

アブダビでINPEXが参画している他の油田は?

INPEXは、アブダビの海上に世界有数の規模を誇る上部ザクム油田を始め、下部ザクム、サター、ウムアダルクの4つの海上油田の開発に参画しています。アブダビにおける事業活動についてはこちらをご覧ください。