株式会社INPEX
広報・IRユニット
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株式会社INPEX(以下、当社)は、この度、当社子会社のINPEX Browse E&P Pty Ltdを通じて、中部電力株式会社(以下、中部電力)との間で、日本国内で排出される二酸化炭素(以下、CO2)を分離・回収し、名古屋港からオーストラリアへ輸送、地下貯留するに至るまでのCCS※1バリューチェーン構築に向けた事業の実現可能性について、共同検討の実施に関する合意書を締結しましたので、お知らせいたします。
当社は、2022年に、TotalEnergies CCS Australia社およびWoodside Energy社と共同で豪州北部準州の北西沖合ボナパルト堆積盆地にGHGアセスメント鉱区を取得し、当社がオペレーターとして操業するイクシスLNGプロジェクトのCO2排出量削減を第一目標としてCCS事業の検討を行っています。同事業は2030年頃の圧入開始をターゲットとしており、北部準州政府が計画するダーウィンCCUS※2ハブ構想※3に資することも期待されています。
中部電力は、2050年までに事業全体におけるCO2排出量をネット・ゼロにすることを目指し、名古屋港周辺の脱炭素化支援のためCCUS事業の実現に向けた検討を進めています。中部エリアにおけるエネルギー事業者として知見を持つ同社と共同検討を実施することで、グローバルなCCSバリューチェーンの構築を目指します。
当社は、日本及び世界のエネルギー需要に応えつつ、2050年ネットゼロカーボン社会の実現に向けたエネルギー構造の変革に積極的に取り組んでおり、2022年2月に発表した「長期戦略と中期経営計画(INPEX Vision @2022)」においては、CCUSをネットゼロカーボン社会に向けた重点的に取り組む5分野の一つと位置付けています。その目標として、2030年頃にCO2圧入量年間250万トン以上の達成を掲げ、技術開発・事業化を推進することでCCUS分野におけるリーディングカンパニーを目指してまいります。
※1:Carbon Capture and Storage:CO2の分離回収・貯留
※2:Carbon Dioxide Capture, Utilization and Storage:CO2の分離回収・利用・貯留
※3:北部準州政府、オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)およびボナパルトCCSプロジェクトやその他の産業参加者が共同で開発を進めている低排出CCUSハブ事業
以上