最新版のサステナビリティレポートはこちらからご覧になれます

FY2022

Sustainability Report 2022 (for FY2021)

Sustainability Report 2022 (for FY2021)

Top Message

2021年は、2020年に引き続き新型コロナウイルスが世界各地で猛威を振るった一年となりました。同ウイルスの感染症によりお亡くなりになった方々に謹んでお悔やみ申し上げますとともに、罹患された方々に心よりお見舞い申し上げます。

2022年に入り、ウクライナ情勢の混乱は、世界情勢、そしてエネルギー市場に大きな影響を与えています。世界の人々が安心して暮らせる社会の重要性を再認識するとともに、現下の状況を憂慮しております。ウクライナの人々が一日も早く心豊かな毎日を過ごせることを深く願いつつ、引き続き状況を踏まえながら、世界のエネルギーの安定供給に一層力を入れてまいります。

INPEXはエネルギーの安定供給とEnergy Transformationを両輪で推進しネットゼロカーボン社会を理想から現実に変えていきます

さて、当社は昨年1月に「今後の事業展開~2050ネットゼロカーボン社会に向けて~」を発表し、温室効果ガス(GHG)排出について、2030年までに当社の事業から排出する原単位を2019年比で30%以上削減する目標を掲げました。これに対し2021年度の原単位削減実績は約20%と、2030年までの目標達成に向けて着実に前進しました。

そして本年2月には、エネルギーの安定供給とEnergy Transformation(EX)を両輪で推進し、より具体的な目標・道筋を新たに示すため、「長期戦略と中期経営計画(INPEX Vision@2022)」を策定しました。このうち、中期経営計画の期間にあたる2022年から2024年は、2030年頃に目指す姿の実現に向けて第一歩を踏み出し、更に加速していく、いわばスタートダッシュの期間と位置付けています。ネットゼロ5分野1に関して、再生可能エネルギー分野は今後も着実にポートフォリオを充実させていきます。また、水素・アンモニア、CCUSなどの分野については本格的な事業化に向けた準備を進めます。また、その間、石油・天然ガス分野は、クリーン化と強靭化に尽力しながら、積極的に事業を展開してまいります。

GHG原単位削減目標と実績

新しいビジョン—INPEX Vision @2022—で掲げた目標は決して容易なものではありませんが、当社が今後も社会に必要とされ続ける企業であるための羅針盤になると確信しています。引き続き、私が先頭に立ちサステナビリティ経営を推進してまいります。

当然ながら、ネットゼロカーボン社会の実現には、当社だけでなく国境、業態を越えた協力が不可欠です。そのため、当社は国連グローバル・コンパクトを始めとする各種イニシアティブに参加し、積極的にバリューチェーン全体との協働を推進してまいります。

最後に、私たちの目指す姿はこれまでの延長線上では決して成し得ません。当社は、新しい技術、新しい事業領域に果敢に挑戦していきます。そのためにも、全ての社員が志を一つに、最高に働きがいのある会社と感じながら働けるような企業になっていきます。

1 (1) 水素・アンモニア、(2) 石油・天然ガス分野のCO₂低減(CCUS)、(3) 再生可能エネルギー、(4) カーボンリサイクル・新分野、(5) 森林保全の5分野

Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage:CO₂回収・利用・貯留