HSEに関する目標と計画

2020年度 コーポレートHSE重点目標およびHSEプログラムの達成度

【評価達成度目安】優:100%~70%
良:70%~20% 可:20%~0%

コーポレート第三期HSE中期計画(2016-2020年度)着手
コーポレートHSEマネジメントシステムの強化
中期計画の目標 IOGP※1が新たに定めたガイドライン(OMS510)の導入により、HSEマネジメントシステムをより有効かつ一貫性のある内容に改善し、ノンオペレータプロジェクトや国内事業子会社を含めた全社のHSE管理に適用する。
2020年度重点目標 コーポレートHSE要領の改定及びノンオペレータープロジェクトを含む本社事業体のHSE管理を推進する。
コーポレート次期HSE中期計画を策定する。
実施項目 評価 評価と今後の対応
コーポレートHSE要領の策定及び改定
1要領を新規策定し、5要領を改定した。
コーポレート次期HSE中期計画の策定
修正第三期コーポレートHSE中期計画を策定した。
ノンオペレータープロジェクトHSE管理推進
- ノンオペプロジェクトのHSE関与レベル評価および関与計画書の作成
- 関与レベル”Monitor”以上のノンオペプロジェクトのHSE KPIデータの収集分析
5事業本部のHSE関与レベル評価及び関与計画書の作成が完了。KPIデータ(LTIF、TRIR)は23プロジェクトから収集分析した。
HSE教育訓練の強化
- HSE トレーニングマトリクスの作成
- HSE能力・訓練要領の改定
HSEトレーニングマトリクスを作成した。来年度から当該マトリクスに沿った教育が展開される予定。HSE力量・訓練要領は来年度に改定される予定。
  1. ※1International Association of Oil and Gas Producers
    国際石油・天然ガス生産者協会
HSEアシュアランス・ガバナンス強化
中期計画の目標 HSE監査やHSEレビューなどを、全社連携の下、体系的かつ積極的に実施し、その結果を活用することにより、全社のHSEアシュアランス・ガバナンス体制を充実させる。
2020年度重点目標 HSEレビュー及びリスクベース監査を継続することで、HSEマネジメントシステムの⼀貫性と有効性を⾼める。
実施項目 評価 評価と今後の対応
コーポレートHSE監査の実施
- 2020年度コーポレートHSE監査プログラムの作成、実施
 - Masela(アバディLNGプロジェクト)
 - INPEX Eagle Ford(IEF)
 - JODCO Exploration Limited(JEL)
JEL及びMaselaに対してリモートでコーポレートHSE監査を実施した。IEFのHSE監査は、現場での実施が必要と判断し、来年度に実施する予定。
オペレータープロジェクト及びノンオペレータープロジェクトのIVAS※2レビューの実行
IVASレビューについて、オペレータープロジェクトは要請5件に対して5件実施し、ノンオペレータープロジェクトは要請1件に対して1件実施した。
  1. ※2INPEX Value Assurance System
HSE技術サポート推進
中期計画の目標 全社的な人材活用とリソース確保を適切に実施し、HSE技術サポートを充実させる。
2020年度重点目標 オペレータープロジェクト、本社事業体及びノンオペレータープロジェクトに必要なHSE技術サポートを推進する。
実施項目 評価 評価と今後の対応
HSE技術サポートの提供
- JODCO Exploration Limited(ブロック4プロジェクト
- INPEX Eagle Ford(タイトオイルプロジェクト)
- INKZ(東シベリアINKプロジェクト)
- その他要請に応じた支援
技術支援を11件実施済み。
HSE現場管理力強化
中期計画の目標 現場でのHSE管理が極めて重要であるとの認識に基づき、現場で働く一人ひとりがHSE活動に参加し、経験や意見が反映できるような仕組み整備に取り組む。
2020年度重点目標 HSEマネジメントサイトビジットに加えて、事業場の長などによる他所へのサイトビジットも実施する。サイトビジットで事故の再発防止策の実施状況を確認するとともに、現場で働く要員との対話を通じて相互理解を深める。
実施項目 評価 評価と今後の対応
HSEリーダーシップ意識の啓発
- マネジメントサイトビジットの実施
COVID-19の感染拡大に収束が見られず、現場訪問、海外渡航が難しいことから、本年度のマネジメントサイトビジットは1度も実施できなかった。
安全文化アンケート実施
安全文化アンケートは11月から開始した。
HSEフォーラムの開催
- 安全衛生フォーラムの開催
- 環境フォーラムの開催
安全衛⽣フォーラム及び環境フォーラムを開催
リスク管理プロセスを用いた重大事故・災害のリスク管理の徹底
中期計画の目標 HSEリスク管理の徹底、セーフティケースアプローチの定着、プロセスセーフティ管理および設備の健全性維持活動を通じて、重大災害防止を徹底する。
2020年度重点目標 包括的なHSEリスク管理活動、オペレーションセーフティケースの実行、及び設備の健全性管理・プロセスセーフティ(AIPS)保証レビューを通じて、重大事故災害の防止を徹底するとともに、プロセスセーフティ先行指標Tier3および4を推進する。
実施項目 評価 評価と今後の対応
HSEリスク管理プロセスの強化
- HSE MAEs(Major Accident Events)、トップ10リスクの継続的管理・共有及びALARP※3レベルの検証
- プロセスセーフティTier3及びTier4収集、分析、バリア管理推進
・年4度のリスク情報収集・経営会議での報告、その前後に各オペレーション事業体とのワークショップを実施した。INPEX Barrier ManagementやHSE Risk Managementなどの強化を目的にオペレーション事業体に対してトレーニングを2回実施した。
・プロセスセーフティ先行指標実施状況の年間報告書を作成した。各オペレーション事業体とプロジェクト状況に応じて先行指標改善あるいは導入に関するワークショップを実施した。また2019年に発生したTier1/2のプロセスセーフティ事故に関する分析を実施した。
セーフティケースの策定
- 越路原プラント
- 山陰沖A掘削リグ
- Block 4掘削リグ
セーフティーケースの策定支援、関連スタディ実施支援並びにHSEIAのレビューなどを国内E&P事業本部(DOM)、国内エネルギー事業本部(DSM)、JODCO Exploration Ltd. (JEL) に対して実施した。またセーフティケース概要についてのトレーニングも実施し、セーフティケースの果たす役割について周知に努めた。
設備の健全性管理・プロセスセーフティ保証レビューの実施
- 国内E&P事業本部
- 国内エネルギー事業本部
- イクシスLNGプロジェクト
国内E&P事業本部及び国内エネルギー事業本部に対して、リモートにて設備の健全性管理・プロセスセーフティ保証レビューを実施した。イクシスについては2020年にイクシス内部で実施済みのレポートが承認され次第受領、レビュー予定。
  1. ※3as low as reasonably practicable(合理的に実行可能な限りできるだけ低いこと)
事故災害発生件数の削減
中期計画の目標 LTIF※4、TRIR※5そして新たな先行指標を全社的に導入し、その監視評価を継続し、IOGP参加企業とのベンチマーキングにおいて、上位25%内の成績を維持する。
2020年度重点目標 IOGP参加企業上位25%以内となるLTIF:0.12、TRIR:0.70達成を⽬指す。事故の再発防止を目的とした先行指標を全社的に導入する。
実施項目 評価 評価と今後の対応
IOGP Life Saving Rule(LSR)の周知と活用推進
LSRのカードやポスターは各オペレーション事業体に配布済み。各オペレーション事業体のLSR推進状況を確認済み。またLSRのe-Learningの教材を完成させた。
新規事故報告システムの有効活用
新規事故システム(Myosh)のユーザー教育を実施し、オペレーション事業体へ操作支援を継続している。
当社の事故報告調査要領に沿ってMyoshをカスタマイズし、オペレーション事業体の担当者との定例会議にて、その変更を伝えている。
改定コントラクターHSE管理要領に基づく取り組み推進
コントラクターHSE管理要領の改定案は作成し、外部レビューまで終えたが、その最終化は来年度に持ち越すこととなった。
Manual Handling事故防止キャンペーンの実施
Manual Handling事故防止キャンペーンを実施済み。
事故の教訓の共有
- 事故速報(Flash Report)の共有スピードアップと事故からの教訓(LFI)の確実な実施
- 負傷事故・重大事故を対象とした分析および報告書の作成
2020年度において、事故速報(HSE Flash)は24件、事故からの教訓(LFI)は23件発行し、発行率は100%であった。またMajor Event Report並びにInjury Analysis Reportは既に発行済み。
先行指標の導入
- 要領に基づいたHIPO事故調査結果・報告の提出状況
- HIPO事故調査で策定した重要なアクション(是正措置)の設定期限内の完了状況
HIPO事故調査とその是正措置対応状況を先行安全指標として試験的に導入し、それらの対応状況をHSE委員会にて報告した。HIPO事故調査は19件中17件が実施され、期限内実施率89%であった。また、HIPO特定されたクリティカル・高レベルに分類された是正措置は20アクションあり、対応済みや期限内にて実施中も含め、期限内実施率100%であった。
  1. ※4百万労働時間当たりの死亡災害と休業災害の発生頻度
  2. ※5百万労働時間当たりの死亡災害、休業災害、
    不休災害及び医療処置を要する労働災害の発生頻度
緊急時・危機対応能力の強化
中期計画の目標 Incident Command Systemを定着させ、主要脅威を確実に把握し、緊急時・危機において迅速かつ適切に対応できる能力を獲得する。
2020年度重点目標 アブダビ及び国内事業での重大事故、首都直下地震を想定したコーポレート危機対策本部の総合訓練を実施する。また、各部門のニーズに応じた機能別訓練やワークショップを実施する。先行指標として全対象事業体における訓練の実施率を導入する。
実施項目 評価 評価と今後の対応
コーポレートレベル3危機対応訓練の実施
- DSM事業場での重大事故
- 首都直下地震

機能別・段階的訓練の実施
- 機能別訓練の実施
コーポレート危機対応訓練を2回、機能別訓練を7回実施した。
先行指標の導入
- 各事業体における年間の訓練計画回数とその結果の収集
Monthly Reportにて、2020年10月より各オペレーション事業体から訓練計画と実績の収集を開始した。
緊急時対応計画の見直し
- アブダビにおける緊急時対応計画書の改定(駐在員の国外退避計画を含む)
- アブダビからの国外退避デスクトップ訓練の実施
アブダビ国外退避計画書は2020年5月に、緊急時対応計画が含まれたHSE計画書は2020年12月にそれぞれ発行済み。
国外退避訓練を2020年10月に実施した。
コーポレート危機対策本部の事務局として、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の危機管理を担う
事務局としてCOVID-19の対策本部活動を実施した。いくつかの必要なルールをドラフトし支援した。(感染者発生時の連絡ルール、清掃消毒手順、濃厚接触者発生時の調査手順)
環境管理と気候変動関連リスク管理の強化
中期計画の目標 環境・社会影響管理については、法的要求事項ならびにIFCパフォーマンススタンダードに基づく管理を徹底する。また、GHG管理の取り組みを継続しつつ、環境負荷の低減に資する個別に注力すべき対象を選定し、それらの管理計画を推進する。
2020年度重点目標 GHG排出管理、環境汚染対策、廃棄物管理、生物多様性保全、および水管理を含むコーポレート環境管理計画に基づき、全社的な環境管理を推進し、コーポレート環境目標に関連する先行指標および遅行指標を導入する。気候変動に関連するリスクおよび機会を評価し、アクションプランを作成する。
実施項目 評価 評価と今後の対応
GHG排出量の集計、分析、報告
- エネルギー使用量、ベント・フレア、メタンリーク等

その他排出量の集計、分析、報告
- 排ガス、排水、廃棄物等
GHG、その他排出量の集計、分析、報告を遅延なく実施した。ノンオペレータープロジェクトからのGHG排出量集計のためのガイドラインを策定中。2021年度1Q完成の見込み。
ノンオペレータープロジェクトからのGHG排出量集計のためのARIES修正を2021年度Q1に実施する予定。
先行指標の導入
- GHG排出量に関する第三者認証の取得
- 計画された環境モニタリングの実施状況の確認
- 産廃業者への現地視察の実施
- 全従業員向け生物多様性に関する教育(e-learning)の実施
- 操業エリアにおける水ストレスの状況確認
コーポレート環境管理計画に基づき、環境パフォーマンス改善の取り組みを実施した。環境管理ワーキンググループを通じて、先行指標を含む2020年度の環境KPIのとりまとめ状況につき確認した。
環境パフォーマンスの改善
- 環境リスクレジスターの維持管理
- HSE監査における環境法規制の遵守状況の確認
- 保護区データベースの運用
- 水バランスの把握、及び全社的な水管理に関する課題の特定
コーポレート環境リスクレジスターの取りまとめを継続しており、2021年度第1四半期に取りまとめを完了する見込み。
水バランスの現状把握については作業を継続しており、2021年度第1四半期に報告書を作成する予定。
健康保持増進の取り組みの強化
2020年度重点目標 INPEXグループ健康宣⾔に基づき、健康保持・増進の取り組みを推進する。
実施項目 評価 評価と今後の対応
労働衛生・健康管理の改善
- 健康調査を通じた当社における健康課題の把握
- 本社事業体およびオペレーション事業体における健康リスクレジスター作成を通じた全社的な労働衛生管理の取り組みの推進
・IOGP健康調査を実施し、そのIOGP参加企業とのベンチマーキングによって、当社健康管理パフォーマンスの弱い要素を特定した。報告書も作成し、発行済み。
・INPEX標準健康リスクレジスター(日英版)を作成し、必要としているオペレーション事業体へ送付した。
コーポレート危機対策本部の安全衛生、健康管理部門として、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対応策や医療リスク評価などを担う
コーポレート危機対策本部の安全衛生・健康管理部門として、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の情報収集を行い、アラートを発行した。コーポレート健康管理チームでは、社員や帯同家族の赴任・再赴任について、都度、当該国や都市の感染・医療リスク評価を継続して実施している。