

人事制度基本方針の考え方
当社は、我が国を代表する石油・天然ガス開発会社として、世界に羽ばたくエネルギー企業を目指し、会社の継続的な発展に資する人事制度として、4つの「人事制度基本方針」を定めています。
この方針に沿った制度の運用により、従業員の能力向上をチームとしての高い成果の実現へとつなぎ、ハイレベルな国際競争力を有する組織づくりを目指しています。
人事制度基本方針
- 組織における役割を自覚し、チームワークのなかで高い組織目標を達成することで、会社の発展に寄与していける制度
- 広く業務を捉えつつ、自ら課題を発見・創造し、その解決へ自律的に考え、責任を持って行動することを喚起する制度
- 一人ひとりが仕事を通じた自己実現に向けて、中長期にわたり継続的に成長し、チャレンジし続けることを支援する制度
- 会社に対する貢献度が公平に評価され、正しく報いられていることが実感できる、透明性が高く、誰にでもわかりやすい制度
人事評価制度
当社は、仕事の達成度や能力の発揮度合いに応じて、公正に評価し、処遇していく人事評価制度の確立と、その公正な運用に努めています。
人事評価は、上司から部下への一方通行ではなく、目標チャレンジシートや行動振り返りシートといったサブツールを採用し、従業員一人ひとりが自らを振り返りながら自己評価を実施します。上司と部下との面談において互いに仕事の達成度や能力の発揮度合いについて述べ合うことで、自己評価と上司評価のギャップを認識し、それぞれの改善点を明らかにしながら人材の育成に役立て、評価の納得性を高めていく仕組みとなっています。
また、毎年1回、業務内容や異動などに関する希望を申告できる「自己申告制度」の仕組みを設けています。異動の希望については、必ずしもすべての希望者の申告に応じることができるわけではありませんが、現在の業務に対する適応状況や異動の希望を把握することで、将来の適切な人材配置と任用につなげていく考えです。
これらの制度を定着させるために、当社ではラインマネジメント(人と組織の管理)にかかわる人材を対象に評価者向けの実務的な研修を継続的に実施し、人事評価制度の全社的な定着に努めています。
教育・研修制度
当社では、グローバルな視野を持ち、企業価値の向上に貢献するリーダーの育成や、従業員の全体的なレベルアップに向けての研修を実施しているほか、さまざまな分野についての学習を支援する自己啓発制度も導入しています。また、2010年度より、専門分野における知識と技術力の習得を目的として、海外留学制度を導入しました。
新入社員に対しては、入社時の研修実施のほか、業務上の指導や社会人生活のスタートに伴う精神的なサポートを先輩社員が1年間専任で行う指導員制度を導入しています。
■研修一覧表
| 主な研修 |
研修概要 |
2010年度
受講者数 |
| 階層別研修 |
新入社員をはじめ、昇格や新たに職位に就いた時など、節目の際に各々の立場における役割の理解、意識改革、必要なスキルなどを習得する研修 |
255名 |
| 語学研修 |
若手社員を対象に、英国語学学校で国際コミュニケーション能力を向上する研修 |
13名 |
国内外事務所・
現場実習 |
基礎知識および海外における専門的かつ最新技術の習得、中堅社員へ向けた技術力向上を目的とした、技術系若手社員を対象とした国内外事務所や社内外の現場等における業務実践研修 |
158名 |
| 海外事務所実習 |
海外業務に関する知識の習得、将来の駐在に向けた経験を積むことを目的とした、事務系若手社員対象の海外事務所での業務実践研修 |
14名 |
| 海外専門研修 |
石油開発にかかわる専門的な知識の習得を目的として、若手社員を海外の専門機関に派遣する研修 |
4名 |

アジア・オセアニア・
大陸棚事業本部
業務企画ユニット
相澤 和代
エリアスタッフ J-1研修に参加して
研修では、自分自身と深く向き合い、「職場でのありたい自分」を具体的に描いていきました。今までの自分を振り返ると、向き合いたくないような面もありましたが、さまざまなワークを通し、「今までいかに周りの人々に支えられていたか」を深く実感しました。業務のスキルもさることながら、「人とのかかわり合い」がとても重要であり、自分の振る舞いや気持ち一つが大きな力を持っていることも感じました。これから先も、自分の姿勢を正すための「鏡」として、この研修で学んだことを忘れずに、「ありたい自分の実現」に向けて、前向きに取り組んでいきたいと思います。
ダイバーシティの推進
当社グループは、「人権尊重と差別排除」のほか、「多様な人材の採用」「人材の育成・活用」「職場内コミュニケーションの活性化」などについて、さまざまな施策を実施しています。
事業を推進していくために必要な人材は、国籍を問わず自社で採用育成しており、海外のみならず本社でも専門性の高い外国籍従業員が活躍しています。さらに今後は、海外での大型プロジェクトが本格的な開発・生産段階を迎え、長期にわたる事業活動が見込まれるため、海外事務所では中心となる現地従業員を直接雇用しています。競争力のある就労条件の維持などの施策を講じることで、現地従業員の勤労意欲を高く維持するとともに定着率を高める一方、国籍などをはじめとした人材の多様化が進むことにより、今後も積極的にダイバーシティマネジメントに取り組んでいきます。
障がい者雇用を推進
当社グループでは、事業内容や職場環境等を考慮しながら、障がい者の雇用を、ハローワークなどを通じて積極的に進めています。2010年度末(2011年3月31日)時点での雇用者数は29名で雇用率は1.90%であり、今後も一人でも多くの方々を雇用できるよう努力していきます。

定年退職者を積極的に再雇用
当社グループでは、満60歳の定年退職を迎えた従業員が、豊富な経験や高度なスキル・技能を生かして働き続けることができるよう、本人の希望と会社の要望をマッチングした上で、1年更新で65歳まで継続雇用できる「再雇用嘱託制度」を導入しています。継続雇用希望者のうち、9割以上を雇用しており、2010年度末(2011年3月31日)時点での再雇用嘱託者数は58名です。
豪州における働きやすい職場環境
当社グループでは、現在、豪州国内外の事務所において、イクシスプロジェクトなど豪州でのプロジェクトに従事する、豪州人、英国人、フランス人、日本人など400名以上の従業員を雇用しています。豪州においては、均等な雇用機会を提供するため、同国の雇用基準に沿った採用を行っており、加えて、2010年からは、働きやすい職場環境づくりを行うためのINPEX@heartプログラムを実施しています。2011年3月には、INPEX@heartプログラムの一環として、豪州のハーモニー・ウィークに合わせ、事務所内でさまざまなイベントを企画実施しました。チームワークを強化するための活動として、ワークショップや親睦会などを適宜実施し、人種や国籍の壁を越えたチーム、職場環境づくりを心がけています。
インドネシアにおけるグローバル人材の活用
行動規範定着のための事務所内説明会
アバディガス田開発プロジェクトを含む石油・天然ガス開発事業を推進するために、インドネシア人103名、日本人52名が中心となり、合計7ヵ国176名がジャカルタ事務所で勤務しています。
今後、さらなる開発作業の進捗に伴い組織が拡大し、より多数のグローバル人材が当所で働くことが想定されます。
このため2011年3月に、Integrity(誠実)、Trust(信頼)、Fairness(公正)に基づく安全で調和のとれた職場環境を尊重し維持していくために、当所で働くすべての人員を対象とした行動規範(Code of Conduct)を制定しました。この行動規範の全員への周知と定着にあたっては、現地トップマネジメントがメッセージを発信し、その定着に向け、取り組みを進めています。
ワークライフバランスの推進
当社では、従業員が個々の事情に応じて働ける環境づくりを目指し、仕事と家庭生活の両立を重視して、それぞれのライフスタイルに応じて能力を最大限に発揮できるよう、職場環境の整備を行っています。また、少子高齢化や社会的責任を十分認識し、従業員のニーズに即した支援を行っています。
●労働時間の適正化
総労働時間については全社的に徐々に減少する傾向となっていますが、2011年4月より、各々が業務スケジュールを優先しながら月4回以上18時前に退社するキャンペーンを実施しています。メリハリをつけた勤務を行うことで、従業員の心身両面のリフレッシュや限られた時間の有効活用、業務効率の向上などを目的としています。
また、事前に定めた時間外労働の延長時間をさらに延長する場合においては、業務見直しに限らず、上司と部下の間で現状把握や問題点の共有などの促進を図るようにしています。
●育児、介護支援
当社は、育児や介護に携わる従業員の仕事と家庭の両立を支援する環境整備に積極的に取り組み、法定を上回るさまざまな支援制度を導入しています。
さらに、「次世代育成支援対策推進法」に基づく一般事業主行動計画を策定し、男性従業員の育児参加促進も取り組みを進めており、仕事と子育ての両立を支援しています。
「育児支援制度」については、配偶者の出産に際し、3日間を有給とした特別休暇や小学校4年生に達するまで利用できる短時間勤務制度のほか、さまざまな支援制度を導入しています。これらの施策の浸透に伴い、2010年度は11名(うち男性従業員1名)が育児休業を取得し、13名が短時間勤務制度を利用、延べ226名が保育所等利用料の一部補助を利用しています。
また、「介護支援制度」についても、対象家族1人につき最長365日まで休業できる介護休業のほか、休業しなくても働きながら看護・介護ができる短時間勤務制度を導入しています。2010年度は2名が介護休業を取得しています。
■育児・介護支援制度の概要
| 項目 |
制度概要 |
| 育児休業制度 |
子が最大1歳6ヵ月までの間の休業制度。法定の「育児休業給付金」に加えて給与の20%を支給 |
| 育児短時間勤務制度 |
子が小学4年生に達するまで、(1) 所定労働時間の短縮(2時間)(2) フレックスタイム制勤務、(3) 時間外労働または休日労働の免除、を受けることができる |
| 子の看護休暇 |
子が小学校就学の始期に達するまで、子の看護のため特別休暇(有給)を取得できる制度。子が1名の場合は年間5日、2名以上は年間10日を限度とし、半日単位での取得も可能 |
保育所、託児所、
ベビーシッター補助 |
3歳までの子を持つ者に、保育所、託児所、ベビーシッターに支払う入会金、年会費および利用料の一部を補助 |
| 介護休業制度 |
対象家族1名につき、最大1年間(365日)の休業制度。給与の20%を支給 |
| 介護短時間勤務制度 |
介護休業を取得しない者が、介護休業期間と合わせて1年間を限度に、(1) 所定労働時間の短縮(2時間)(2) フレックスタイム制勤務、(3) 時間外労働または休日労働の免除、を受けることができる |
| 看護・介護の特別休暇 |
要介護状態にある家族を看護・介護する者が、対象家族の看護・介護のため特別休暇(有給)を取得できる制度。対象家族が1名の場合は年間5日、2名以上は年間10日を限度とし、半日単位での取得も可能 |

技術本部 評価技術ユニット コーディネーター
大竹 真由
育児支援制度の利用
小学校4年生、1年生、保育園年中の3人の娘がいます。入社以来、技術者として油・ガス田評価に携わっていますが、納得のいく評価を行うためにも勤務時間は確保したかったので、時短勤務ではなくフレックスタイム勤務制度を利用しています。朝、小学校で児童に絵本の読み聞かせをしてから出社したり、早めに退社して父母会に出席したりするなど、PTA活動にも協力することができています。また、何かとあわただしくなりがちな月曜日や、雪や大雨で大変な日も、ゆとりを持って子どもを保育園に送ってから出社できるので、とても助かっています。
労使協議会を開催
当社グループでは、労使の相互信頼と協力を基盤とし、会社の抱える課題や将来の見通しなど、さまざまな問題について労使が意見交換する協議の場を定期的に設け、健全な労使関係の維持発展に努めています。2010年3月末現在、国際石油開発帝石労働組合には、1,030名が加入しています。
≪2010年度の労使協議会開催状況≫
中央労使協議会:7月および12月
支部労使協議会:新潟地区7月/秋田地区7月/千葉地区7月
健康管理体制
当社グループでは国内外の各事業所で働く従業員の健康管理および健康づくりを事業運営上の重要課題と捉え、従業員が心身ともに健康で働くことができるように取り組みを行っています。
産業医を各事業所に配置するとともに、一定規模以上の事業所には保健師が常駐し、健康診断結果に基づく保健指導、過重労働面談、安全衛生委員会や衛生委員会への参加、データベースを使用した健康診断結果の一元管理と分析、定期的な健康情報の発信などを通じて従業員の健康の維持向上に努めています。
また、健康状態に問題が生じ就業不能となった場合には3年半の休業期間が設けられており、あせらずにしっかりと治してから復帰することが可能となっています。
従業員の健康維持に向けた取り組み
健康診断に関して、法定の定期健康診断に加え、30歳以上の従業員に対しては生活習慣病健診、35歳以上の従業員に対しては人間ドックの受診に対して、会社として補助を行っています。また、日程、医療機関、オプション検査内容を従業員が各々の状況に応じて選択、受診できるようにしています。
なお、インフルエンザの予防接種に対しても補助を実施するとともに、事業所での集団接種を行い罹患予防に努めています。
海外で就業する従業員に対しては海外渡航者の健康管理に精通した提携医療機関による健康診断、渡航地に応じた予防接種を実施するとともに、インターネット経由の健康相談、医療機関案内、カウンセリングサービスを導入しています。さらに緊急時には契約している緊急医療専門会社により医療機関受診、搬送、帰国の手配が行われます。
また、健康維持に向けた取り組みとして全従業員および家族(一部)を対象として各地のスポーツクラブ、ジムを割安で利用できる補助制度を実施しており、2010年度は年間で4,000件を上回る利用がありました。
メンタルヘルスに関する施策
従業員が自分自身のストレス状況を把握できるように、セルフストレス診断ツールを導入しています。年1回セルフストレス診断強化月間を設定し、結果をもとに組織ごとのストレス状況を分析しています。また高ストレス者に対しては保健スタッフによるケアを行うことで、早期発見、早期対応に取り組んでいます。
相談窓口の充実にも取り組んでおり、従業員のみならず家族も利用可能な専門会社のカウンセリングサービス(EAP:Employee Assistance Program)を導入しています。また、紛争地からの帰国者等に対しては必要に応じメンタルカウンセリングを行うこともあります。
なお、メンタルヘルス不全による休業からの復職には、休職中および復職後の上司、主治医、保健スタッフ、人事スタッフの連携がとりわけ重要であるとの認識から、各関係者が、いつ、何をするべきかを定めたマニュアルを2010年に策定し、職場復帰に向けた活用を開始しています。
従業員の状況
■従業員数(グループ)
| 区分 |
男性 |
女性 |
合計 |
| 従業員数 |
1,613名 |
241名 |
1,854名 |
| 日本 |
1,317名 |
192名 |
1,509名 |
| アジア・オセアニア |
136名 |
15名 |
151名 |
| ユーラシア(欧州・NIS諸国) |
16名 |
1名 |
17名 |
| 中東・アフリカ |
62名 |
7名 |
69名 |
| 北中米 |
10名 |
2名 |
12名 |
| 南米 |
72名 |
24名 |
96名 |
■従業員数(単体)
| 区分 |
男性 |
女性 |
合計 |
| 従業員数 |
961名 |
173名 |
1,134名 |
| 平均年齢 |
|
39.4歳 |
|
| 平均勤続年数 |
|
15.9年 |
|
■2010年度採用実績(単体)
| 区分 |
男性 |
女性 |
合計 |
| 新卒採用 |
40名 |
12名 |
52名 |
| 中途採用 |
22名 |
4名 |
26名 |
■2010年度離職率(単体)
| 0.05% ※定年退職者を除く退職者をもとに算出 |
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