

土壌汚染対策
エジプトのウエスト・バクル油田では、過去の原油漏洩事故によって生じた汚染砂の処理を検討してきました。この油田の原油は重質油であるため、浄化処理が困難であることから、アスファルト舗装の材料としてリサイクル利用することにしました。実際に舗装に利用するためには、汚染砂にアスファルトを混合する必要があり、汚染砂の物理特性や安全性の問題について技術的な検討を続け、処理試験を実施しました。その結果を踏まえ、エジプトにおいてアスファルトプラントの建設に取り組む予定となっています。
2010年度も油漏洩事故は発生しており、土壌汚染防止のために、老朽化した設備の更新にも取り組んでいます。
また日本国内では、福島県のヘリポート廃止に伴い、地権者へ用地を返却することになりました。土壌汚染対策法に基づいた土壌汚染調査を実施し、調査の結果、土壌汚染の存在は確認されませんでした。
化学物質の管理ならびに削減
国内事業では、化学物質の放出について各種法律を遵守しています。当社ではPRTR法に基づく排出量の届け出を正確に行い、化学物質の管理に努めています。
また、SOx、NOx、VOC(揮発性有機化合物)の大気への排出量を把握しています。大気汚染防止法では「2010年度までに固定発生源からのVOC排出総量を2000年度比で3割程度抑制する」という基本方針を掲げていましたが、当社では、2010年度のVOC排出量の削減率は64.2%となり、大幅に削減しています。

廃棄物削減対策
石油・天然ガス開発事業において発生する産業廃棄物の大半は、坑井掘削に伴って排出される掘屑です。日本国内では環境法令に従い、含有する有害物質の濃度に応じて、汚泥としての埋め立て処理、あるいは建設材料としてのリサイクルに利用されています。
海外では必ずしも十分な環境法令が整備されていない場合もあります。南米スリナム共和国の海上リグ※では、国際的な条約などに従い、自主的な取り組みを進めています。油分を多く含む汚泥は陸上まで輸送し、処理施設にて生物分解処理を行うなどの手順を定め、海上リグでの生活に伴う一般廃棄物も、ガラス、プラスチック、金属などに分別回収し、スリナム国内で破砕処理などを行った後に、リサイクル処理する取り組みを進めています。
※リグ:海底から石油や天然ガスを掘削・生産するために必要な人員および機械類を収容する、海上に設置される大きな構造物。

公共用水域への排水管理
生産される原油や天然ガス中には、地下水が含まれている場合があります。この地下水は、生産設備において分離回収されますが、残留する油分などの処理が必要になります。当社グループの各生産設備では、当該地域の環境法令を遵守し、適切な排水処理を行っています。井戸の掘削に伴う泥水は、リサイクル利用され、最終的には産業廃棄物として処理されます。海上リグでは海中への排水も行われますが、事前に環境に与える影響を評価しています。
PCB廃棄物の適正管理と処理状況
2001年7月施行の「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」(略称:PCB処理特別措置法)による規制強化にともない、当社グループの国内事業所では使用していた蛍光灯、コンデンサなどを順次交換し、2005年度までに使用を全面中止しました。PCB(ポリ塩化ビフェニル)機器およびPCB廃棄物については2016年7月までの処理が法律で義務づけられており、各事業所では処理に向けた登録を済ませ、廃棄物処理法に基づく「特別管理産業廃棄物管理責任者」を任命して厳重に保管するとともに、年1回自治体へ管理状況を報告しています。2010年7月には新潟県上越地区で保管していた高圧コンデンサ計14台の委託処理が完了しました。
PCB含有製品の管理状況
| 機器の種類 |
数 |
| 高圧コンデンサ |
79台 |
| 低圧コンデンサ |
1台 |
| トランス(低濃度) |
13台 |
| 蛍光灯安定器 |
438個 |
| 柱上油遮断器(低濃度) |
1台 |
| 高圧油入開閉器(低濃度) |
1台 |
| 非金属系汚染物(プラ容器) |
1個 |
| 軍手(0.2kg) |
0.2kg |
| PCB油類(PCB基準試料) |
150ml |
・2011年3月31日現在の保管状況
・使用中機器を含まない
アスベスト含有建材の管理
当社グループは、寮・社宅を含む国内の全建屋673棟に対するアスベスト飛散可能性調査を2005年に行い、これに基づく吹き付け材撤去などの対策を2006年に実施しました。また2008年には、国交省の「民間建築物における吹付けアスベストの飛散防止対策等の徹底について」に基づき、追加で検査が必要となったアスベスト3種について再分析を行いました。その結果2箇所の建材でアスベストの含有が確認されたため、密閉及び立入禁止措置を講じたうえで撤去工事を行いました。
また2011年に移動式オフィス(試ガスハウス)を廃棄する際、非飛散性アスベスト含有建材が使われていることが判明したため、同様の移動式オフィスについて目視調査を行った結果、計15棟で、アスベストを含む可能性があることを確認しました。これらのアスベスト含有建材は非飛散性であることから、そのまま使用を続けていますが、廃棄処分の際には専門の分析機関による調査を行いアスベスト含有の有無を確認することとしました。
各事業所はHSE部門の管理のもと、アスベスト含有建材を撤去、廃棄する際は石綿障害予防規則に従って対応し、そのほか現存のアスベスト飛散可能性のある保温材・断熱材については、写真記録などによる定期点検を年2回行い、継続して監視しています。
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